俺様王子と空とキス。
走り出して一番に紙を取った一ノ瀬は、キョロキョロと周りを見渡している。
……あ、目が合っちゃった。
と思ったら、こっちにだんだんと近づいてくるのだ。
「柚葉、ちょ、こっち」
「え?…ちょ……えぇぇえ!?」
私のもとに来て、普通に一緒に走るかと思いきや。
突然ひょいっとお姫様抱っこされて、全速力で走ってくれています…。
「ねぇ、恥ずかしいんだけど!!」
「いいから黙ってろ、…つーかお前思ったより、重いんだな。」
「……はぁあああ!?」
——パン
一番にゴールした私たちは、それはそれは周りからの視線が全集中なわけで。
「あのさ、もう降ろしてもらってもいいんだよ?」
重いとか言ってんなら、早く降ろしてよね…。
「…このままでいいだろ。」
「いや、無理だから!…心臓が、止まる…。」
私がそう言うとやっと下ろしてくれた。
「なに、俺にドキドキしちゃってんの?」
「別に?そうとは言ってないんですけど…!」
なんか恥ずかしくて、調子狂うんですけど…。