俺様王子と空とキス。
――――ピタッ

その時、私の首にはひんやりとした冷た~いなにかが当たった。



「い……いやぁ~~~~~~~~~~!!!!」

「…鈴野!?」




びっくりした私は、慌ててお化け屋敷の中を走り出した。


……め、目の前がぜんっぜん見えない!!



――――ガタ

「ひぃ!!!………!」


暗闇を走った私は、いつの間にか段ボールの隙間にボン!っと入り込んで、誰かの体温に包まれた。

それはどこか安心感のある、大きな温もりを感じる……。




「……お前、破壊すんじゃねぇよ。」

「…ご、ごめん、ちょっと怖かったから…。」




ちょ、ちょっと待ってよ…これって、バックハグされてる…?


はいそうです、一ノ瀬にちゃっかりバックハグ、されちゃっています…。




「…の!鈴野~?」


あ、やっばい。先輩置いてきちゃったんだ…私。



「…アイツのとこ、戻んの?」




後ろから一ノ瀬のささやきが、右耳によ~く聞こえてくる。

戻りたくない…よ。

なんでこの8文字でさえも、素直に言えないのであろうか。

どうせならもうここで、私の想いを言ってしまおうか…。

丁度暗いし、ここならまだ言えるかも…しれない。




「あのさ…」






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