無自覚に胸キュンさせてくる御曹司が対処しにくい。
「藤香ちゃん、今日の僕の社交は何点?」

抱きしめられたまま、突然そんなことを言われて驚いてしまう。

「え……80点くらい、かな?」

それでも、なぜかつい素直に答えてしまっていた。

「どこが反省点?」

「えっと、まだユーモアが足りない気がする……あともうちょっと緊張が隠せるといい、かも?」

「そっか。じゃあ、まだ頑張らないと」

私の指摘を聞いて、なぜか嬉しそうに笑う煌也くん。


「藤香ちゃん、これからも頑張るから勇気もらっていい?」


今度は煌也くんが私の頬に触れ、私の顔を少しだけ上向かせる。

私が気づいた頃にはもう心の準備をする時間はなくて。

「こ、煌也くん、ちょっと待って!」

「嫌なの?」




「違うけど、緊張を落ち着けてか……んっ!」




しばらくして顔が離れると、煌也くんは幸せそうに笑う。
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