ホテルオーナーの執着愛~地味でぽっちゃりな私にだけ甘すぎます~
「隆矢とスッキリした別れ方ができなかったので……お店にご迷惑をかけてすみません」
「覗かれるくらいなんでもないよ。気にしなさんな。それに隆矢くん、最近変わったよ。髪を黒くして、きちんとした身なりをしてる。前の真面目な彼に戻った感じがするな。おっと、しゃべりすぎた。キッチンに戻らないと」
夜はアルバイト店員がひとりいるが、料理を作るのはマスターだけなので席数が少なくても忙しそうだ。
「隆矢さんに変化か。調子にのってたけど、鈴花や若い子にフラれて目が覚めたのかもね」
真紀が取り皿を配りながら言い、夢美は鼻の付け根に皺を寄せている。
「私の鈴花を散々傷つけて、今更改心したって許さないんだから」
「海老、プリプリでおいしっ。夢美も食べて。うまみが溶け出してるオリーブオイルも、バゲットにつけて食べたら絶品だよ」
「鈴花も、もっとちゃんと怒りなよ!」
「うーん、隆矢のことはもういいかな。ひどいこと言われたおかげで別れられたし。譲と再会する前に結婚していなくてよかったって今は思ってる。真面目に人生歩んで、私とは関係ないところで隆矢にも幸せになってもらいたいな」
三年交際した人だから少しは情があり、不幸になってほしいとは思わない。
その時、鈴花のバッグの中からメッセージの通知音が聞こえた。
携帯を出すと――。
「噂をすれば隆矢だ」
「覗かれるくらいなんでもないよ。気にしなさんな。それに隆矢くん、最近変わったよ。髪を黒くして、きちんとした身なりをしてる。前の真面目な彼に戻った感じがするな。おっと、しゃべりすぎた。キッチンに戻らないと」
夜はアルバイト店員がひとりいるが、料理を作るのはマスターだけなので席数が少なくても忙しそうだ。
「隆矢さんに変化か。調子にのってたけど、鈴花や若い子にフラれて目が覚めたのかもね」
真紀が取り皿を配りながら言い、夢美は鼻の付け根に皺を寄せている。
「私の鈴花を散々傷つけて、今更改心したって許さないんだから」
「海老、プリプリでおいしっ。夢美も食べて。うまみが溶け出してるオリーブオイルも、バゲットにつけて食べたら絶品だよ」
「鈴花も、もっとちゃんと怒りなよ!」
「うーん、隆矢のことはもういいかな。ひどいこと言われたおかげで別れられたし。譲と再会する前に結婚していなくてよかったって今は思ってる。真面目に人生歩んで、私とは関係ないところで隆矢にも幸せになってもらいたいな」
三年交際した人だから少しは情があり、不幸になってほしいとは思わない。
その時、鈴花のバッグの中からメッセージの通知音が聞こえた。
携帯を出すと――。
「噂をすれば隆矢だ」