ホテルオーナーの執着愛~地味でぽっちゃりな私にだけ甘すぎます~
「三日にワンポエム?」と真紀が笑っている。

頷いて開いたが、今回は未練を綴った内容ではなかった。

【困ったことになった。頼む、鈴花。助けてくれ】

メッセージを読み上げると、怒り顔の夢美に携帯を取り上げられた。

「はい、送信」

「えっ!?」

慌てて取り返すと、【お金は貸さないよ】と夢美が勝手に返信していた。

隆矢からすぐに反応がある。

【金じゃない。親がこっちに来る。結婚前提の彼女が本当にいるのか確かめに。東京に連れ戻されたくない。頼む、助けてくれ】

四年ほど前、隆矢は東京での人間関係に疲弊して逃げるようにこの町に来た。

田舎の方が彼は暮らしやすいのだろう。

けれども彼の両親はひとり息子に東京にいてほしいようだ。

この店で隆矢と別れた日に言われた言葉を思い出す。

『親がさ、東京に戻ってこいってうるさいんだよ。地元民のお前と結婚すれば、帰らない理由になるじゃん』

(別れたあとにそんなこと言われても……)

真紀が夢美に注意している。

「返信したらダメだって。期待させるでしょ」

「ごめん。お金をせびる気かと思って」

隆矢と交際中、給料日前になると金欠だと言われて何度かお金を貸したことがあった。

そのうちの何回かは返してもらっていないので、夢美が誤解しても仕方ない。

(東京に連れ戻されるのかな。人間関係のトラウマで苦しむのはちょっと可哀想)

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