ホテルオーナーの執着愛~地味でぽっちゃりな私にだけ甘すぎます~
(なんで譲は恥ずかしくないの? 家にひとりでいる私の方が照れるんだけど)

これ以上胸が高鳴れば大事な話ができないので、SNS投稿の問題に話を変えた。

「神山さんと話して、なにか決まった? 私、あのあとすぐに退勤したから神山さんから聞いていないんだ」

海崎がコーヒーをひと口飲んで頷いた。

『きっと鈴花が気にしているだろうと思って電話したんだ』

神山がアシェンというアカウントについて引き続き調べていて、お互いにわかったことを共有したらしい。

「なにがわかったの? 教えて?」

思わず携帯に顔を近づけると、彼がクスッとした。

『その唇、色っぽい。キスしたくなる』

「からかわないで教えてよ」

『からかったわけじゃないけど、ごめん。少し待って』

彼がウエイターを呼び、手つかずのフィッシュアンドチップスを包んでもらっていた。

それを持ってカフェを出て少し歩き、パーキングに止めてある車に乗り込んでいる。

『実家の車を借りてるんだ。ここなら周囲を気にせず話せる』

(パジャマ姿を褒める前からそうしてほしかったよ……)

『さて』と真顔になった彼が話し出す。

『アシェンはプロフィールに国籍も含めなんの情報も載せていないが、どこの国なのかは推測できる』

「あっ、もしかしてひとつ目の投稿写真?」

雪景色のどこかの町の風景写真だった。

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