ホテルオーナーの執着愛~地味でぽっちゃりな私にだけ甘すぎます~
「俺と鈴花は昨年の九月に結婚している。出会いは子供の頃で、その時に結婚の約束をしたから横取りでもない」
(ああ、全部言っちゃった……)
ごまかすのは無理だと諦めて頷いた。
「そういうことなんです。黙っていてすみません。譲、ご飯の方のお弁当箱を渡すね」
「ありがとう。はい、こっちは鈴花のおかず」
お弁当箱を交換している鈴花たちの横で、怜奈がゆっくりと膝から崩れ落ちた。
「怜奈さん、大丈夫ですか?」
「どうしてよ。どうして、杏野さんが……」
(そう思われても仕方ないよね。私も最初、譲がどうして私を選んだのか不思議だったもの)
納得してもらえる説明が浮かばない鈴花の代わり、海崎が言う。
「なにに疑問を持たれているのかわからないな。子供時代も今も、鈴花は最高の女性だ。愛さない理由はないだろ?」
(当たり前の顔をしてサラッと言うね。そんなふうに思ってくれるのは譲だけなのに)
こんな状況なのにときめいていると、海崎の携帯電話が鳴った。
「はい、海崎です。先日はありがとうございました。いえ、ご心配には及びません。こちらとしましては――」
電話の相手は取引先だろうか。ランチバッグを持って話しながら休憩室を出ていった。
(忙しそう。お弁当、食べる時間はあるのかな。あっ、怜奈さんが完全にダウンしちゃった)
放心状態の怜奈が床にひっくり返っている。
(ああ、全部言っちゃった……)
ごまかすのは無理だと諦めて頷いた。
「そういうことなんです。黙っていてすみません。譲、ご飯の方のお弁当箱を渡すね」
「ありがとう。はい、こっちは鈴花のおかず」
お弁当箱を交換している鈴花たちの横で、怜奈がゆっくりと膝から崩れ落ちた。
「怜奈さん、大丈夫ですか?」
「どうしてよ。どうして、杏野さんが……」
(そう思われても仕方ないよね。私も最初、譲がどうして私を選んだのか不思議だったもの)
納得してもらえる説明が浮かばない鈴花の代わり、海崎が言う。
「なにに疑問を持たれているのかわからないな。子供時代も今も、鈴花は最高の女性だ。愛さない理由はないだろ?」
(当たり前の顔をしてサラッと言うね。そんなふうに思ってくれるのは譲だけなのに)
こんな状況なのにときめいていると、海崎の携帯電話が鳴った。
「はい、海崎です。先日はありがとうございました。いえ、ご心配には及びません。こちらとしましては――」
電話の相手は取引先だろうか。ランチバッグを持って話しながら休憩室を出ていった。
(忙しそう。お弁当、食べる時間はあるのかな。あっ、怜奈さんが完全にダウンしちゃった)
放心状態の怜奈が床にひっくり返っている。