好きなんですっ、先生!

ゆっくりと唇の感触が薄れ

今自分になにが起きていたのか

理解が追い付くわけがなかった。


「…せ……せん、せ…?」


頭がぽわーんとして。

気が付いたら懐中電灯も消えていて。

真っ暗な森の中。

それでも私はまっすぐに、椎名先生の顔を見つめた。



「……俺を心配させたから、お仕置き。」


先生の言ってる意味も

いまの一瞬で起こった出来事も

全部全部、祐奈には理解できなくて。


「…ほら、もう戻るぞ。」


そう言って先生は、さっと手を繋いでくれた。


「…ねぇ、せんせ…わたし、わけがわからない…よ」

「今のは俺とお前だけの秘密。…わかった?」


わ、わからないよ…

わからないけど。


私達だけの“秘密”がまた増えて。


「…うん、わかった…」


私は頷いてしまった。

もうあなたになら、何をされてもいいって思ってしまったの。



…本当に重症だよ。


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