好きなんですっ、先生!
「椎名先生、一緒に写真撮って~」
「先生、わたしも!」
うちのクラスから聞こえてくる、黄色い女子達の声。
いつもだったら気にならない生徒たちの声に、敏感に反応してしまう。
「順番にな。」
そこには黒いスーツ姿に、胸には黒いバラのついたコサージュをつけている先生の姿が。
男子たちと同じ格好をしているみたい。
先生は群がる女子達と、順番に写真を撮っていた。
…あ、目があった。
すると先生が私の方に近づいて来た。
「似合ってんじゃん、神崎。」
「…あ、ありがとう」
抑えられない嫉妬心。
最初は、見てるだけでよかったの。
それが今となっては、話すだけじゃ物足りなくてなってきているのに、最近気づいてしまって。
「どした?珍しく元気ないじゃん。」
少しだけうつむいていた、私の顔を覗いた先生。
おまけに頭に手を置いたりするんだもん、反則です。
そして最後に頭をポンポンって、2回だけ触ったりもしちゃってさ。
「…先生?」
「ん?」
その“ん?”ってこっちを見てる顔さえも、好きで好きでたまらないのに。
“私のこと好き?”って聞きそうになったけど、周りには何人かクラスメイトがいたから。
「…なんでもないよーだ!」
「なんだよ…そうだ、文化祭終わったらあとで職員室来い。」
「うん……え、なんで?なんでなんで?ねぇ先生?」
そのまま先生は答えてくれず、廊下に出て行ってしまいました。