加納欄の辞表
「…………」

なんなのよ。

この二人は。

あたしは、破り捨てた辞表を見下ろした。

三日前。

確かにあたしは、南署を辞めた。

そのはずだった。

探偵事務所まで開いた。

これからは、探偵・加納欄として。 自由に生きていくはずだったのに。

それが。 たった三日で、元通り。

「欄、コーヒー」

「俺も」

「自分で入れてください!」

まったく。

この二人から逃げられる日は、来るんだろうか。

こうして、二人の先輩から宣戦布告? を受け。

あたしは再び、南署で働くことになった。

そして、いつもの引き出しを開けると、苫利先輩からの置き土産。

あたしはそれを手に取る。

苫利先輩が作ってくれた装置。

真珠のピアス。

そしてピアスを右耳につけた。
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