加納欄の辞表
そんなことを考えていた、その時。

突然、事務所の扉が開いた。

おっ!

もしかして。

初めてのお客様?

あたしは期待に胸を膨らませて、扉を見た。

「何やってんだ、欄」

「眠いんだ。コーヒー入れてくれ」

ゲッ。

大山先輩と高遠先輩!

「な、なんでここがわかったんですか!」

思わず立ち上がる。

「あたしは、警察官辞めたんですよ?」

「だからなんだよ」

「早くコーヒー入れてこい」

「ありませんからね、ポット」

だいたい。 なんでここがわかったのよ。

あたし、誰にも教えてないのに。

二人には絶対知られたくなかったのに。
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