加納欄の辞表
「お前は馬鹿か?」

大山先輩が呆れた顔で、あたしを見る。

「南署の前に、どデカく加納欄探偵事務所なんて書いて」

「わからないやついるか?」

「…………」

そうだった。

「ま、コイツのアホさ加減は昔から変わんねぇからな」

高遠先輩まで笑っている。

ムカッ。

「なにしに来たんですか!」

あたしは二人を指差した。

「手土産もなしに!」

そして、そのまま扉を指差す。

「帰ってください!」

「おいおい」

大山先輩は勝手にソファに座ると、ふんぞり返った。

「俺たちが警察官として、お前に会いに来ると思うか?」

「客だぞ? 客」

客?

依頼人?
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