やり直しの天才少女は、隠れた天才をあつめる
プロローグ
体育館のステージの上には、私と成瀬瞬が立っていた。
「――結果、発表!」
体育館が静まり返る。
目の前には、全校生徒。
後ろには、巨大なスクリーン。
そして、そのスクリーンに映っているのは――私のチームが考えたキャラクターと、瞬のチームが考えたキャラクターだった。
星空中学校創立十周年を記念した公式キャラクターが、全校生徒の得票数によって、どちらかに決まる。
「――ま、勝つのはこの私だけどね」
私は自信満々に笑う。
なぜなら、この私――天野冴は天才勝負師だから。
どんな勝負にも絶対に負けない。
「すごい自信」
隣の瞬が少し呆れたように笑う。
成瀬瞬――私の幼なじみで、永遠のライバルだ。
私たちは、小さいころから何度も勝負してきた。
かけっこ、ゲーム、クイズ、じゃんけん。
もちろん、全部私の勝ち。
だから今回も――
「では、投票結果を発表します!」
スクリーンの数字が動き出し、ざわっ、と体育館が揺れる。 そして――。
「星空中学校の公式キャラクターに選ばれたのは――」
私は、勝利を確信していた。
だから――。
「成瀬瞬くんのチームのキャラクターです!」
そう発表された瞬間――。
何を言われたのか、分からなかった。