恋のメンテナンスは必要ですか?
*
翔の行きたがっていた居酒屋は彩も行ったことのある場所だった。
全国に展開している居酒屋チェーン。
大人でお酒を飲む人間ならば知っているであろう大衆居酒屋。
もしかしたら飲まなくても看板くらいは見たことがあるかもしれない。
店員に案内され、窓際の二人席に座る。
「お決まりになりましたらそちらのタンバリンでお呼びください。」
店員の目線の先を見つめると机の端に小さなタンバリンが置かれていた。
「はい」と反射的に返事を返すと店員が離れていく。
「タンバリン……」
翔は神妙な顔つきでタンバリンを見つめる。
その姿があまりに面白くて小さく笑ってしまった。
「ふふっ……」
「……タンバリンだとは思わないだろ……」
翔は恥ずかしくなったのか不貞腐れ気味に言葉を返す。
パーティーの時とは違う口調、違う雰囲気により興味を惹かれた。
「さっきまでは敬語だったのに」
「……今はプライベートなので」
「紹介されたから仕方なく誘ったんじゃないんですか?」
「……最初は。でも、もっと知りたいと思ったから」
そういって真剣にこちらを見つめる翔の視線はほんのりと熱を帯びていて。
ドキッ と、胸の奥を揺らした。
彩は焦って目をそらす。
「ちゅ、注文!何にしますか!」
立てかけられていたメニューを取り出し彼の前に拡げた。
【期間限定】と書かれた別冊子だけは自分の前に立てかけて。
意思とは関係なしに赤くなってしまった顔を必死に隠した。
翔の行きたがっていた居酒屋は彩も行ったことのある場所だった。
全国に展開している居酒屋チェーン。
大人でお酒を飲む人間ならば知っているであろう大衆居酒屋。
もしかしたら飲まなくても看板くらいは見たことがあるかもしれない。
店員に案内され、窓際の二人席に座る。
「お決まりになりましたらそちらのタンバリンでお呼びください。」
店員の目線の先を見つめると机の端に小さなタンバリンが置かれていた。
「はい」と反射的に返事を返すと店員が離れていく。
「タンバリン……」
翔は神妙な顔つきでタンバリンを見つめる。
その姿があまりに面白くて小さく笑ってしまった。
「ふふっ……」
「……タンバリンだとは思わないだろ……」
翔は恥ずかしくなったのか不貞腐れ気味に言葉を返す。
パーティーの時とは違う口調、違う雰囲気により興味を惹かれた。
「さっきまでは敬語だったのに」
「……今はプライベートなので」
「紹介されたから仕方なく誘ったんじゃないんですか?」
「……最初は。でも、もっと知りたいと思ったから」
そういって真剣にこちらを見つめる翔の視線はほんのりと熱を帯びていて。
ドキッ と、胸の奥を揺らした。
彩は焦って目をそらす。
「ちゅ、注文!何にしますか!」
立てかけられていたメニューを取り出し彼の前に拡げた。
【期間限定】と書かれた別冊子だけは自分の前に立てかけて。
意思とは関係なしに赤くなってしまった顔を必死に隠した。