加納欄のオレオレ詐欺
祥子はメモを手にしたまま、婆ちゃんを見た。

「この黒龍会っていうのは?」

「電話の男が言うとった」

「他には何か?」

「もお覚えとらん。すまんねぇ」

祥子はメモを見つめ、少し考え込んだ。

「わかりました。少し待っていてください」

祥子はその場で連絡を入れた。

それからしばらくして。

ピンポーン。

再び玄関のチャイムが鳴った。

「今度は誰じゃ?」

婆ちゃんが玄関へ向かう。

祥子の連絡を受け、やって来たのは高遠、大山、そして欄だった。

「お邪魔します」

三人が部屋へ入る。

「黒龍会の名前が出たって?」

高遠の問いに、祥子が頷いた。

「ええ。まだ本当に関係しているかは、わからないけど」

その時――。

プルルルルル。

部屋の中に電話の音が響いた。

全員の視線が、一斉に電話へ向いた。
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