綺麗な花には毒がある。
多分、フラれたことがないんだろう。

作り物のキョドキョドとした動き。

でも目には確信が宿っている。

「無理。失せろ」

俺がそう言うと面を食らったように目を大きく見開いた後、下唇を噛んでから口を開く。

「じゃあ、キスして!」

「・・・・・・は、無理」

俺は振り向いて口を開く。

このまま泣いて逃げるのだろうと思った。

でも、違うかった。

靴を取った途端後ろから抱き着かれた。

「っ・・・・・・!離せっ!」

俺はそう言って女子の手首を思いっきり掴む。

「痛いっ・・・・・・!」

そう言っても女子は腕に力を加える。

とてつもない嫌悪感が体中を巡る。

俺はやっとの思いで女子の腕を体から外す。

女子は泣き目になって走って行った。

女子を目で追うと、女子が駆け上がっていった階段に桜華が立っていた。

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