平和な国。

終業式

「ほおら、何してるんだ?行くよ」

「うん、パパ。あ、ちょっと待って」

そう言って画面の向こうの少女は、何度となく耳にした、聞き慣れた言葉を爽やかなBGMに乗せて言う。

「おはよう。今日もここは平和な国。」

ジャムが乗らなかったパンの端を口に詰め込み、私はゆっくりとそれを咀嚼して飲み込んだ。

手を合わせ「ご馳走様」をして、椅子にかけたスクールバックを無造作に肩にかける。

「気をつけてね、いってらっしゃい」

母はそんな私を、優しい瞳で見送る。

青い空の少し遠くに、一本の飛行機雲だけが残っていた。
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