『ひとりの少年』
…………こんなこと言うのは変だけれど。
――私は面倒臭い人間だと思う。
人間誰しもそうなのかもしれないけれど、私はその中でも特に面倒な人間だ。
理由は単純。矛盾が腐るほどあるからだ。
一般的な同世代の人間が抱える矛盾よりも、明らかに多いように思う。
そしてその矛盾は、時に私を壊す。
矛盾点があまりにも離れすぎていると、心は壊れてしまう。何も感じなくなる。
私は一度、それを経験している。
だからある意味、私の心は一度死んでいると言える。
そう思うのには、色々ある。
日常的に、「何が好みか」聞かれたときに、分からないのだ。
心は一度壊れても、修復しない。少なくとも、私は修復したことが無い。
誰かのマネをして、修復したフリをすることはできる。
だけど、それは所詮上辺だ。
だから、本当に好きなものなんて、もう分からないのだ。
心の底から何かを感じたのなんて、何年前だろう。
下心なく純粋に物事を考えられたのは、何年前だろう。
私はいつか、純粋に何かを思い、誰かを想える日が来るのだろうか。
それとも、もう、そんなことは出来ないのだろうか。