甘い夢に揺蕩う
「凛は医学部に行くんだよね?」
ベッドに寝転がったまま聞いた。
進路希望調査があり志望校を書いて、提出しなければならない。
今は夏休みにどう過ごすか決める、大切な時期だった。
志望校候補のパンフレットを取り寄せたり、出願に向けて動かなければ。
凛のお父さんは医師免許を持ち、先端がん治療分野で権威のある研究者で、凛のお母さんは元看護師だ。
凛の夢は、お父さんみたいな研究者になる事なのを、昔から知っていた。
美織は化粧品会社に就職希望で、経済学部に行くみたい。
颯くんは美容師を目指して専門学校だって。
「……うん。医学部。芽衣ちゃんは国際系だよね……?」
凛の部屋の本棚には、医学書などが並べられていた。
凛は英語の他に、ドイツ語とラテン語も堪能。
「私は外国語学部だよ。」
昔から、客室乗務員に憧れていて、就職に活かせる学部を目指して勉強中……。
私のお父さんは自衛隊のパイロットで、お母さんは自衛隊で教官を務めている。
亡くなったおじいちゃんも自衛隊にいたから、バリバリの体育会系だけど、娘の私の進路には口出しして来ない。
二人が家にいる時に、外国語学部に進学して客室乗務員になりたいと話すと、夢に向けて頑張りなさい、努力を怠るなよ、と言われた。
「受験、頑張ろうね。」
ベッドに座る凛の腰に腕を回して、背中に唇をくっ付けてキスをした。