ミュージック・プロジェクト! 〜デビューをかけた秘密のアイドル大作戦!〜

1thミッション!

まず、私達は蓮くん愛用のボイスレッスン室を借りた。

人が混んでそうだな…と思ったけど、流石Sクラスメンバー。

大優先で借りられてしまった。

…あの時の女の子達の視線、痛かったな…あはは…。

「…ひとまず、動画の内容だが…」

「紡。
なんか、案ある?」

「私は、蓮くんと蒼真くんの強みを出せば…
良くなると思う。」

でも、まだ蒼真くんの強みが" 演技 "っていうのがどのくらいの物かが分からない。

だからそれを知ってから、動画投稿してみようかな。

「蒼真くん。
蒼真くんさえ良かったら…演技、してみてくれない?」

「いいよ」

良かった。

「…紡。なんか本持ってない?」

「持ってるよ。
…はい」

「…ありがと」

鞄の中に入ってきた小説を取り出し、蒼真くんへ渡す

蒼真くんが被っていたパーカーを取り、本をペラペラと捲る

そして息を吸った


その瞬間だった

「 " 人は、自分自身の本質を隠そうとする。しかし、本物の輝きだけは、どんなに隠そうとしても、隙間から漏れ出してしまうものだ " 」

「「!!」」

言葉が溢れてた

蒼真くんの口から溢れる言葉は、ただの本の音読じゃなくて。

─まるで、その人そのものになったかのような。

「…どう?」

「…っ凄い…!」

「!」

「なんて言ったらいいんだろうっ…でもとにかく、本当に凄い!
言葉が蒼真くんから、っていうよりもその登場人物そのものから出てきた言葉みたいな…!
蒼真くんが本当に別人みたいになったみたいで凄く─!」

…あ。

目をぱちくりとさせ、私を見つめるふたり

「…すみません…」

恥ずかしい…あんなに大騒ぎして…

穴があったら入りたい気分…

顔を手で覆うようにして、2人から目線を外していると蒼真くんが言葉をこぼした

「…ありがと、紡。」

「えっ」

顔を見上げると、嬉しそうな笑みを浮かべた蒼真くんと目が合った

「うん!」

「…ほんと、凄いな…。」

ふふ

蓮くんも蒼真くんの演技に圧倒されたらしい。

…この2人の強みを組み合わせたら、きっと良くなる。

蓮くんの歌声と

蒼真くんの演技で。

「目指そう、1万回再生突破!」

「…あぁ。」

「ん。」

私の言葉に同意するように、私たちの視線を交わった
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