君のいない明日を、今日。

まだ。

「ねえ」

振り返ると、知らない男の子が立っていた。

「……私?」

「うん」

彼は少しだけ笑った。

その顔を見た瞬間、胸の奥が痛くなった。

初めて会ったはずなのに。

ずっと前から、この人を知っている気がした。

「……どこかで会ったこと、ある?」

そう聞くと、彼は一瞬だけ黙った。

「……ないよ」

その答えが、なぜか悲しかった。

「……変なの」

私は小さく笑って、歩き出した。

彼のことなんて何も知らない。

名前すらも。

それなのに。

なぜか私は、ずっと探していた気がする。

“君”を。
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