魔法より、君に恋をする。
 三日目。

 春季実戦祭最終日。

 第十三部隊は、最後まで勝ち残った。

 決勝戦は討伐戦。

 六人で巨大な疑似魔獣を倒し、討伐時間と損傷率を競う。

「脚!」

「任せろ!」

 アレンの炎。

「右から来る!」

「見えてる!」

 セシルの剣。

「リリア、三秒待って!」

「長い!」

「三秒!」

 ノアの風。

「中央核が開く!」

 レオンハルトの声。

「今だ!」

 カイルが外殻を切り裂く。

 そして。

「リリア!」

 五人の声。

 杖を上げる。

「《光槍》!」

 光が。

 巨大な魔獣の中央を貫いた。

 静寂。

 そして。

 魔獣が崩れ落ちる。

『討伐完了』

 六人は動かなかった。

 誰も。

 怪我をしていない。

 誰も。

 欠けていない。

「……帰れる」

 ノアが呟いた。

 リリアが見る。

「何?」

「六人で」

「当たり前でしょ」

「うん」

 ノアは笑った。

「当たり前になったね」
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