魔法より、君に恋をする。
書店を出る頃には、空が少し傾き始めていた。

 ルシアンは別の用事があるらしく、その場で別れた。

「暗くなる前に帰れよ」

 アレンも大通りの途中で離れる。

「先輩も」

「俺は子どもじゃねえ」

「私もです」

「十五歳だろ」

「二つしか違わない」

「二つはでけえよ」

「そうですか?」

「そうだ」

「じゃあ二年後は同じですね」

 アレンは何か言い返そうとして、やめた。

「……二年後、な」

「はい」

「何ですか?」

「別に」

 アレンは片手を上げた。

「またな」

「また学院で」

 リリアも手を振った。

 アレンは一瞬だけ何か言いたそうな顔をしたが、そのまま人混みへ消えていった。
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