私ばかりが本気だと思って別れを告げたら、完璧上司の余裕が崩れました【ヒロイン視点改稿版】
そのあとも会話は途切れることなく、二人はバラ園や温室を巡りながら、とりとめのないことをたくさん話した。
話せば話すほど、もっとこの人と一緒にいたい、この人のことを知りたいという思いは止めどなく湧いてくる。
だから、植物公園を出て夕食も済ませたあと、いつものように自宅まで送り届けてくれた雅芳に「お茶でも飲んでいきませんか?」と声をかけてしまったのは半ば勢いだった。
けれど――彼はかすかに目を見開いたあと、「君は僕を信用しすぎだ」と苦笑した。
「あ……」
さすがに大胆な発言すぎた、と佳穂は自身の唇を押さえる。
もちろん佳穂だって考えなしに恋人を自宅に招き入れようとしたわけではない。もしそういう展開になったら、それはそれで受け入れられると思った。きっとものすごく緊張するだろうけれど。
けれど、二人はキスすらまだだし、雅芳の普段の如才ない振る舞いと言ったらまるで、性欲など全く持ち合わせていないかのように見えるのだ。だから佳穂は、部屋で二人きりになってもなにもおきない可能性が高いだろうと踏んでいた。
なのにその返答が――〝僕を信用しすぎだ〟とは。
話せば話すほど、もっとこの人と一緒にいたい、この人のことを知りたいという思いは止めどなく湧いてくる。
だから、植物公園を出て夕食も済ませたあと、いつものように自宅まで送り届けてくれた雅芳に「お茶でも飲んでいきませんか?」と声をかけてしまったのは半ば勢いだった。
けれど――彼はかすかに目を見開いたあと、「君は僕を信用しすぎだ」と苦笑した。
「あ……」
さすがに大胆な発言すぎた、と佳穂は自身の唇を押さえる。
もちろん佳穂だって考えなしに恋人を自宅に招き入れようとしたわけではない。もしそういう展開になったら、それはそれで受け入れられると思った。きっとものすごく緊張するだろうけれど。
けれど、二人はキスすらまだだし、雅芳の普段の如才ない振る舞いと言ったらまるで、性欲など全く持ち合わせていないかのように見えるのだ。だから佳穂は、部屋で二人きりになってもなにもおきない可能性が高いだろうと踏んでいた。
なのにその返答が――〝僕を信用しすぎだ〟とは。