私ばかりが本気だと思って別れを告げたら、完璧上司の余裕が崩れました【ヒロイン視点改稿版】
「そうしないと課内の状況を把握できないし――君を守れない」
普段は公私混同など絶対しない彼の、私情が多分ににじんだ発言に、佳穂の心は震えた。
胸がいっぱいになって、返事をすることができない。
雅芳はそんな恋人をじっと見て、ふわりと微笑む。温かみをにじませたその表情に、佳穂の目頭は熱くなる。
「近頃、君が仕事を抱え込みすぎていることは分かっていたし、疲れが溜まっているだろうことも予想していた。だから注意して見ていたんだが……少し、張り切りすぎたみたいだな」
そこまで言うと、雅芳は眼鏡をかけて立ち上がる。そこで、ふとポケットを探り、キャラメルを二粒取り出してテーブルに置いた。
「糖分補給に持ち歩いているものだ。熱があるんだろう。少し休んでから帰りなさい。あとの仕事は僕が引き取る」
それを聞いて佳穂も立ち上がった。
「私もやります!」
しかし雅芳は首を横に振った。
「ダメだ。体調が悪い社員に無理はさせられない」
「大丈夫です。まだそこまで酷くありませんし、ドラッグストアで薬を買ってきます。……課長に全部押し付けて帰るなんてできません」
普段は公私混同など絶対しない彼の、私情が多分ににじんだ発言に、佳穂の心は震えた。
胸がいっぱいになって、返事をすることができない。
雅芳はそんな恋人をじっと見て、ふわりと微笑む。温かみをにじませたその表情に、佳穂の目頭は熱くなる。
「近頃、君が仕事を抱え込みすぎていることは分かっていたし、疲れが溜まっているだろうことも予想していた。だから注意して見ていたんだが……少し、張り切りすぎたみたいだな」
そこまで言うと、雅芳は眼鏡をかけて立ち上がる。そこで、ふとポケットを探り、キャラメルを二粒取り出してテーブルに置いた。
「糖分補給に持ち歩いているものだ。熱があるんだろう。少し休んでから帰りなさい。あとの仕事は僕が引き取る」
それを聞いて佳穂も立ち上がった。
「私もやります!」
しかし雅芳は首を横に振った。
「ダメだ。体調が悪い社員に無理はさせられない」
「大丈夫です。まだそこまで酷くありませんし、ドラッグストアで薬を買ってきます。……課長に全部押し付けて帰るなんてできません」