私ばかりが本気だと思って別れを告げたら、完璧上司の余裕が崩れました【ヒロイン視点改稿版】
「君を不安にさせているとは思わなかった」
「あ……」

 雅芳の苦い述懐に、佳穂が瞠目して声を漏らす。自分たちのすれ違いの原因はそこにあったのか。そのことが、今ようやく腑に落ちた。

 ――でも。

 しばらく沈黙して考え込んでいた佳穂はやがて顔を上げる。
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