敵国から嫁いできた悪役王女……のつもりだったのですが、めちゃくちゃ大事にされている上に、契約結婚になるようです。
シンと静まり返る一帯。
私の報告がしっかり伝わりそうでなによりである。
私の隣に居るご令嬢だけが、「違います!」と声高に叫んでいるのはご愛敬だ。
私は高鳴る胸を押さえながら、ご褒美のおねだりをはっきりと口にする。
「だからモーリス殿下(十三歳)に求婚する権利をください」
「絶対にだめだ!!!!!!!」
「どうしてそうなったの!?」
目を剥くマイケルとアイリス姉さまに、ご褒美を断られた私は大変なショックを受けた。
マイケルはケチである。