敵国から嫁いできた悪役王女……のつもりだったのですが、めちゃくちゃ大事にされている上に、契約結婚になるようです。
「ヴィヴィちゃん。あんまりうちの子達をいじめないであげてね」
「はい」
「「……」」
私が素直に頷くと、悶えるような顔をした第一王妃ナサリエと第二王妃ニコラに、両側からぎゅっと抱きしめられた。
二人とも、綺麗で細くて柔らかくて、アイリス姉さまに抱きしめられているみたいだった。
メルヒオール曰く、彼女達が私に声をかけると、私が尻尾を振った子犬のような顔をするので、二人の王妃は私に夢中らしい。
そんなつもりはないのだけれど、メロメロになってくれるのであれば、アイリス姉さまからの使命は達成できるのでなによりである。
それはそれとして、問題はマイケルである。
「どうしようかしら」