冴えない社長は恋知らず
振り返ると、朝比奈瀬良がデスクの上に積み重なった資料を眺めながら、呆れた様子で近付いてくる。
「何時までやるつもり?」
「終わるまでに決まってるでしょ」
「またそんなこと言って。そうやっていつも体調崩すんだから」
「……」
志月は何も言い返せない。
実際に仕事のために寝不足になる日は多々あり、瀬良に何度注意されたかもわからない。
瀬良は『まったく……』と、溜め息混じりに開いたノートパソコンに視線を移した。
「もしかしてまだこれやってたの?」
「納得いかなくて」
「だからって……志月、1人で詰め込みすぎ。いつか本当に倒れるよ?」
「……」
言い返す言葉もなく、志月は黙ったまま仕事を続ける。
「これだから立華社長は……。まぁでも、その負担も今日まで。あとは専門に任せましょ」
「今日までって……どういう事?」
「前に話してた、クリエイティブを任せられる人。これから来るよ」
志月は驚いて目を見開いた。
「え、何それどういう話? 聞いてないけど……」
「言ったよ。志月1人に仕事が集中しすぎてこのままじゃ業務に支障が出るからって。人材募集の件を私に一任したじゃん」
「いや募集の話はしたけど、いつの間にそんな……。え、じゃぁ面接も終わってるって事? 私の知らない間に?」
「採用まで済んでるよ〜」
「は? 私まだ1度も会ってない───」
「大丈夫、大丈夫。あ、そろそろ来る時間だ」
「何が大丈夫───」
志月が言い終わる前に、瀬良は『迎えに行ってくる』と軽い足取りで部屋を出て行ってしまった。
「何時までやるつもり?」
「終わるまでに決まってるでしょ」
「またそんなこと言って。そうやっていつも体調崩すんだから」
「……」
志月は何も言い返せない。
実際に仕事のために寝不足になる日は多々あり、瀬良に何度注意されたかもわからない。
瀬良は『まったく……』と、溜め息混じりに開いたノートパソコンに視線を移した。
「もしかしてまだこれやってたの?」
「納得いかなくて」
「だからって……志月、1人で詰め込みすぎ。いつか本当に倒れるよ?」
「……」
言い返す言葉もなく、志月は黙ったまま仕事を続ける。
「これだから立華社長は……。まぁでも、その負担も今日まで。あとは専門に任せましょ」
「今日までって……どういう事?」
「前に話してた、クリエイティブを任せられる人。これから来るよ」
志月は驚いて目を見開いた。
「え、何それどういう話? 聞いてないけど……」
「言ったよ。志月1人に仕事が集中しすぎてこのままじゃ業務に支障が出るからって。人材募集の件を私に一任したじゃん」
「いや募集の話はしたけど、いつの間にそんな……。え、じゃぁ面接も終わってるって事? 私の知らない間に?」
「採用まで済んでるよ〜」
「は? 私まだ1度も会ってない───」
「大丈夫、大丈夫。あ、そろそろ来る時間だ」
「何が大丈夫───」
志月が言い終わる前に、瀬良は『迎えに行ってくる』と軽い足取りで部屋を出て行ってしまった。


