私の運命の人
午後になると、校門から続々と新入生が保護者と共に入って来た。
「本日はおめでとうございます。こちらの名簿でお名前とクラスを確認してから、あちらの列にお並びください」
広香と並んで何度もそのセリフを繰り返しながら名簿を手渡し、クラス名が書かれたプラカードを持っている生徒会役員の方へと促す。
「保護者の皆さまは体育館へどうぞ!」
橋口くんが大きな声で誘導する。
受付時間が終了すると、あとは他の役員に任せて私たちは体育館へと走った。
「準備はどうですか?」
三十木先生に尋ねると「大丈夫、時間通りに進めてください」と返事がくる。
私たちは再び走って校舎に向かい、一年生の教室を回って「そろそろ廊下に整列してください」と声をかけた。
どこか緊張した面持ちの新入生たちが、担任の先生の指示で列を作る。
初対面のクラスメイトともまだ打ち解けず、よそよそしい雰囲気なのが伝わってきた。
けれどその瞳は新たな道へと踏み出した喜びと期待にキラキラと輝いて初々しく、私まで晴れやかな気持ちになる。
「可愛いね、みんな。制服もぴかぴかだし、着崩してないのがいいわ。あっという間にスカートの裾を短くして、ネクタイやリボンもゆるっとしちゃうだろうけど、今のままでいてほしいな」
広香の言葉に、確かにと頷いた。
私の方が先輩でも、ここにいる彼らは私にはないものを持っている。
もちろん私も彼らにはないものを今持っているはずだけれど、忘れてしまったものや手放したものもあるだろう。
たった二年の違いでも、思春期の二年は大人のそれよりも大きい。
私はどうやっても一年生の頃には戻れないのだ。
「では体育館に移動します。一組から順に移動を始めてください」
広香の声にハッとして、私は考えるのをやめた。
「本日はおめでとうございます。こちらの名簿でお名前とクラスを確認してから、あちらの列にお並びください」
広香と並んで何度もそのセリフを繰り返しながら名簿を手渡し、クラス名が書かれたプラカードを持っている生徒会役員の方へと促す。
「保護者の皆さまは体育館へどうぞ!」
橋口くんが大きな声で誘導する。
受付時間が終了すると、あとは他の役員に任せて私たちは体育館へと走った。
「準備はどうですか?」
三十木先生に尋ねると「大丈夫、時間通りに進めてください」と返事がくる。
私たちは再び走って校舎に向かい、一年生の教室を回って「そろそろ廊下に整列してください」と声をかけた。
どこか緊張した面持ちの新入生たちが、担任の先生の指示で列を作る。
初対面のクラスメイトともまだ打ち解けず、よそよそしい雰囲気なのが伝わってきた。
けれどその瞳は新たな道へと踏み出した喜びと期待にキラキラと輝いて初々しく、私まで晴れやかな気持ちになる。
「可愛いね、みんな。制服もぴかぴかだし、着崩してないのがいいわ。あっという間にスカートの裾を短くして、ネクタイやリボンもゆるっとしちゃうだろうけど、今のままでいてほしいな」
広香の言葉に、確かにと頷いた。
私の方が先輩でも、ここにいる彼らは私にはないものを持っている。
もちろん私も彼らにはないものを今持っているはずだけれど、忘れてしまったものや手放したものもあるだろう。
たった二年の違いでも、思春期の二年は大人のそれよりも大きい。
私はどうやっても一年生の頃には戻れないのだ。
「では体育館に移動します。一組から順に移動を始めてください」
広香の声にハッとして、私は考えるのをやめた。