私の運命の人
四月の末に広香と橋口くんの結婚式があり、私といっくんも三十木夫妻として出席する。
会場は友和先輩と菜々子先輩の時と同じホテルで、春から上京して商社に勤め始めた坂井くんとも再会した。

「うおー、マジだ。この目で確かめるまでは信じられんと思ってたけど、マジで結婚してる」

並んで立ついっくんと私の左手の結婚指輪を交互に見て、坂井くんはしきりに感心していた。
チャペルでの挙式はとても感動的で、私はマーメイドラインのウェティングドレス姿の広香にうっとりする。

「二十三歳の女性って、それはもう神々しいくらいにきれいよね。肌もつやつやで、しかも幸せオーラに包まれてて」

そう言うと坂井くんが笑い出す。

「同い年なのに何言ってんの。そちらさんのお二人の結婚式は?」
「私がまだまだ新米教師ってこともあるし、身内だけの挙式と食事会だけにするの。あ、ちょうどこのホテルでやるんだよ」
「ふうん。いつ?」
「七夕。今年は日曜日だからね」
「そっか。おめでとう」
「ありがとう」

そこで話は終わった……はずだった。
< 74 / 80 >

この作品をシェア

pagetop