【短編】泥魔法しか使えないので、王子に婚約破棄されて《不毛の地》に追放された令嬢の行方
『泥魔法……!?』
儀式を取り仕切る魔法使いが、思わず驚愕の声を上げた。
参加している貴族達もつられてざわつく。
その色は、地魔法の一種である《泥魔法》の証だった。
珍しくもない明らかなハズレ。
なにせ、泥しか扱えないのだから。
「ーー幼い頃から魔力量が桁違いということで私の婚約者となったが、泥魔法なんて何の役にも立たないだろう! 私に泥遊びしろとでも!?」
「申し訳ありません……」
激昂するレオナルドに、マディカはひたすら頭を下げる。
「使える魔法は自分では選べませんもの、マディカさんのせいではありませんわ」
レオナルドの隣にいる金髪の美人が口を挟んだ。
険しい顔でマディカを睨んでいたレオナルドが、でれでれとした表情で彼女の方を向く。
「サーラは優しいな、さすが聖魔法に選ばれた聖女だ!」
レオナルドに大きな声で褒められたサーラは、自慢気な表情だ。
「サーラ様、美しいしサナクト王国の王子妃にふさわしいわね」
「マディカ嬢は髪も目も焦げ茶色で地味で、王子に釣り合ってないと思っていたんだよな」
「泥魔法と聞いて納得よね」
貴族達が失礼な会話をしている中、二人の人間が立ち上がり、マディカの前に歩いて来た。
儀式を取り仕切る魔法使いが、思わず驚愕の声を上げた。
参加している貴族達もつられてざわつく。
その色は、地魔法の一種である《泥魔法》の証だった。
珍しくもない明らかなハズレ。
なにせ、泥しか扱えないのだから。
「ーー幼い頃から魔力量が桁違いということで私の婚約者となったが、泥魔法なんて何の役にも立たないだろう! 私に泥遊びしろとでも!?」
「申し訳ありません……」
激昂するレオナルドに、マディカはひたすら頭を下げる。
「使える魔法は自分では選べませんもの、マディカさんのせいではありませんわ」
レオナルドの隣にいる金髪の美人が口を挟んだ。
険しい顔でマディカを睨んでいたレオナルドが、でれでれとした表情で彼女の方を向く。
「サーラは優しいな、さすが聖魔法に選ばれた聖女だ!」
レオナルドに大きな声で褒められたサーラは、自慢気な表情だ。
「サーラ様、美しいしサナクト王国の王子妃にふさわしいわね」
「マディカ嬢は髪も目も焦げ茶色で地味で、王子に釣り合ってないと思っていたんだよな」
「泥魔法と聞いて納得よね」
貴族達が失礼な会話をしている中、二人の人間が立ち上がり、マディカの前に歩いて来た。