甲子園より君が気になる

アイドル

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スーパーガールズの萩田帆風が引退して2年。吾郎の生徒手帳の裏側には帆風の写真が隠されている。この写真が白鳥真子に入れ替わるのか?思えば、 2019年4月28日:横浜スタジアムで卒業コンサートを終えた指原莉乃からスーパーガールズ。萩田帆風を知ったのは、白鳥真子に似ているから。理由は単純だった。白鳥真子に似ている。最初は、それだけだった。
顔立ちなのか、雰囲気なのか、自分でもよく分からない。けれど、帆風の写真を見るたびに、なぜか真子のことを思い出した。そして、その写真はいつしか吾郎にとって特別な一枚になっていた。ところが今、その生徒手帳の写真を見ながら、吾郎はふと思った。
「もし……」
その言葉の先を、自分でも口にできなかった。帆風の写真を外して、その場所に真子の写真を入れたら――。生徒手帳を閉じる。また開く。写真を見る。
そして、吾郎は小さく笑った。二年前なら、そんなことを考えることさえなかった。だが今は違う。帆風に似ているから真子を意識したのか。それとも、真子を意識するようになったから、帆風との「似ている部分」に気づいたのか。吾郎には分からなかった。ただ一つだけ分かっていることがある。生徒手帳の裏側にある一枚の写真が、いつか入れ替わる日が来るかもしれない。その時、吾郎の中で何かが変わる。そんな予感だけが、静かに残っていた。運動会。当日。おませな里香は、真美の弟と手を繋いでラジオ体操をしている。吾郎は昨日はなかなか寝付けなかった。日曜日は野球部の大事な練習をすっぽかして運動会へ行く弁当を母と協力している。すると里香がやって来た。「お姉ちゃん、見なかったよ」吾郎は戸惑った。その動作を見て「うそ」と吾郎をからかう。
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