婚約者の溺愛が重すぎて、普通の恋ができません!

プロローグ

 この令和のご時世に【政略結婚】なんてそんな馬鹿な、と思うだろう。
 けれど、残念ながら、そういう時代錯誤も甚だしい話は今も一定数存在しているのだ。

 そして、親同士が勝手に決めた政略結婚を前にした人間には、いくつかのタイプが存在している。
 嫌で嫌で仕方がなくてどうにか逃げ出そうとするタイプと、自分ではどうにもならないと早々に諦めて受け入れるタイプだ。

 しかし世の中というのは広いもので、そのどちらにも属さないものがいる。

 親が決めた相手との結婚をなぜか心の底から歓迎し、それどころか相当高い熱量をもって絶対に結婚しようとする。
 そんなとんでもない変態タイプまで存在するということも、私は身をもって嫌と言うほど知っていた。
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