加納欄の冤罪シリーズ33シーズン4
「でも……私、吉井さんの腕を掴んで……」

小山内さんの声が震える。

「警察にまで連れていかせて……」

「それは、正直参りましたけどね」

吉井さんが苦笑した。

「吉井さん!」

あたしが思わず睨む。

「冗談だよ」

吉井さんは小山内さんを見る。

「もう謝らなくていいです」

「でも……」

「次に同じようなことがあったら、一人で我慢しないでください」

小山内さんの目から、涙がこぼれた。

「……はい」

「ちゃんと周りに助けを求めてください」

小山内さんは何度も頷いた。

「ありがとうございました」

今度はあたしたち全員に、深く頭を下げる。

その姿を見ながら、あたしはやっと笑えた。
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