加納欄の冤罪シリーズ33シーズン4
「水城さん……」

小山内さんが、か細い声で答えた。

「知ってるのか?」

先頭にいた男の人が聞いた。

「はい。以前、痴漢の相談を受けました」

水城さんの言葉に、あたしと苫利先輩は顔を見合わせた。

「一度じゃありません。同じ路線で何度か……」

「水城、その時の記録を確認してくれ」

「はい、久世さん」

久世さんが静かに指示を出す。

その横では、三枝さんが駅員さんに声をかけていた。

「乗っていた車両と、二人が立っていた位置を確認できますか?」

「防犯カメラも確認しましょう」

榊原さんはすぐに駅員室を出ていった。

四人が一斉に動き始める。

「南署の方ですね?」

久世さんが、あたしたちに向き直った。

「はい。苫利です」

「加納です」

「鉄道警察隊の久世です」

その目が、吉井さんへ向いた。

「まず、何があったのか整理しましょう」
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