加納欄の冤罪シリーズ33シーズン4
「吉井さん、乗ってたのは何両目ですか?」

苫利先輩が、聞いた。

「前から四両目だ」

「乗った駅は?」

「南川越。ドアの近くに立ってた」

「小山内さんには気づいてました?」

「いや。腕を掴まれるまで知らなかった」

「触ってないんですよね?」

「触ってない!」

吉井さんが声を荒らげた。

小山内さんの肩がビクッと震える。

「吉井さん」

苫利先輩の声に、吉井さんが俯いた。

「……悪い」

今度は、あたしが小山内さんの前にしゃがんだ。

「小山内さん。確認したいことがあります」

「……はい」

「触られたのは、どの辺りですか?」

「……お尻です」

「その時、相手の手は見ましたか?」

小山内さんが首を横に振った。

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