アネモネの花
私は紘人の謎の行動に、思わず吹き出して、


「なんで?握手?」


…笑いが止まらなかったけど、紘人が差し出した手を引っ込めなかったので、挙動不審になりながら手を差し出した。


手を握られて、一瞬ドキっとした。


紘人はいつもと変わらない顔で笑って、


「じゃあ、またね」

そう言って手を離し、手を振って車はその場から走り出した。
< 110 / 185 >

この作品をシェア

pagetop