閻魔様の恋カルテ~冷徹ドクターの秘密は恋のはじまり~
1 いつもの風景
「それでは次回のご来院は2週間後となります。20日の土曜日、14時にお待ちしております。お大事になさってください」
患者さんを見送り、予約表への入力を終える。ちょうど人の波が落ち着いたので、卓上カレンダーの位置を直した。
パソコンに視線を戻し、スケジュール表を確認する。
雑品の仕入れ締切、観葉植物のメンテナンス日に伴う業者対応が残っていた。
「ねえ、日下部さん」
隣でカルテの整理をしていた森野さんが声を潜めて話しかけてくる。マスク越しでもわかる華やかな香りは、この仕事には少しばかりキツすぎる。
「ここの入力、代わってくれない? 検査データの添付忘れちゃって、届けに行かなきゃ」
またですか、と言いかけて飲み込む。勤続年数は彼女の方が上だ。トラブルは避けたい。
「わかりました。午前の分ですよね」
「そ。日下部さんならすぐ終わるよね」
渡された書類の束が思ったより厚い。う、と引き攣りかけた口元がマスクで隠されていたのは幸いだった。
患者さんを見送り、予約表への入力を終える。ちょうど人の波が落ち着いたので、卓上カレンダーの位置を直した。
パソコンに視線を戻し、スケジュール表を確認する。
雑品の仕入れ締切、観葉植物のメンテナンス日に伴う業者対応が残っていた。
「ねえ、日下部さん」
隣でカルテの整理をしていた森野さんが声を潜めて話しかけてくる。マスク越しでもわかる華やかな香りは、この仕事には少しばかりキツすぎる。
「ここの入力、代わってくれない? 検査データの添付忘れちゃって、届けに行かなきゃ」
またですか、と言いかけて飲み込む。勤続年数は彼女の方が上だ。トラブルは避けたい。
「わかりました。午前の分ですよね」
「そ。日下部さんならすぐ終わるよね」
渡された書類の束が思ったより厚い。う、と引き攣りかけた口元がマスクで隠されていたのは幸いだった。
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