蛍の泣き声

君と僕


いつぶりやろ。

こんなに穏やかな気分で
こんなに優しい気持ちで

ただ目の前を見れたんは。

隣に立っているイトコの陽[ヨウ]の手を柔らかく握って俺はただ立ち尽くしていた。

目の前には

ただただ広がる
田んぼに
川に
綺麗な星空

そして
―蛍。
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