エリート学園の最上級王子は、地味な私を離さない。
翌朝。
教室に入った瞬間、空気が少し違うことに気づいた。
昨日までは誰も気にしていなかったはずなのに、今日はあちこちから視線を感じる。
ひそひそと交わされる声。
名前を呼ばれている気がして、落ち着かない。
私はなるべく気にしないように席へ向かった。
でも、机の横に立ったところで足が止まる。
机の上に、見覚えのない封筒が置かれていた。
白い封筒。
表には、きれいな字で私の名前だけが書かれている。
「……なにこれ」
そっと手に取った、そのとき。
「開けないほうがいいよ」
後ろから聞こえたのは、女子の声だった。
振り返ると、教室の入口に三人の女子が立っていた。
制服も髪も完璧に整っていて、見るからにお嬢さまという雰囲気だ。
真ん中にいるのは、長い巻き髪が印象的な綺麗な子。
けれど、向けられる笑顔は少しもやさしくない。
「あなた、結城さんよね」
「……はい」
「昨日、少し目立ちすぎたんじゃない?」
言い方は穏やかなのに、背中がひやっとする。
私は封筒を持ったまま、小さく息をのんだ。
「別に、目立とうとしたわけじゃ……」
「でも、鳳城さまにあんなふうに触れられてた」
別の女子が不満そうに口を挟む。
「今まであんなの見たことないんだけど」
「しかも特待生でしょ?」
「ちょっと順位がよかったからって、調子に乗らないでほしい」
胸がずきっと痛む。
やっぱり、こうなるんだ。
家柄も違う。
お金も違う。
頑張ったって、簡単には受け入れてもらえない。
でも。
ここでうつむいたら、だめだ。
私はこの学園で頑張るって決めたんだから。
ぎゅっと封筒を握りしめて、私は顔を上げた。
「……調子には乗ってません」
自分でも驚くくらい、声はちゃんと出た。
「ただ、私は私なりに頑張っただけです」
三人の女子が目を見開く。
教室に入った瞬間、空気が少し違うことに気づいた。
昨日までは誰も気にしていなかったはずなのに、今日はあちこちから視線を感じる。
ひそひそと交わされる声。
名前を呼ばれている気がして、落ち着かない。
私はなるべく気にしないように席へ向かった。
でも、机の横に立ったところで足が止まる。
机の上に、見覚えのない封筒が置かれていた。
白い封筒。
表には、きれいな字で私の名前だけが書かれている。
「……なにこれ」
そっと手に取った、そのとき。
「開けないほうがいいよ」
後ろから聞こえたのは、女子の声だった。
振り返ると、教室の入口に三人の女子が立っていた。
制服も髪も完璧に整っていて、見るからにお嬢さまという雰囲気だ。
真ん中にいるのは、長い巻き髪が印象的な綺麗な子。
けれど、向けられる笑顔は少しもやさしくない。
「あなた、結城さんよね」
「……はい」
「昨日、少し目立ちすぎたんじゃない?」
言い方は穏やかなのに、背中がひやっとする。
私は封筒を持ったまま、小さく息をのんだ。
「別に、目立とうとしたわけじゃ……」
「でも、鳳城さまにあんなふうに触れられてた」
別の女子が不満そうに口を挟む。
「今まであんなの見たことないんだけど」
「しかも特待生でしょ?」
「ちょっと順位がよかったからって、調子に乗らないでほしい」
胸がずきっと痛む。
やっぱり、こうなるんだ。
家柄も違う。
お金も違う。
頑張ったって、簡単には受け入れてもらえない。
でも。
ここでうつむいたら、だめだ。
私はこの学園で頑張るって決めたんだから。
ぎゅっと封筒を握りしめて、私は顔を上げた。
「……調子には乗ってません」
自分でも驚くくらい、声はちゃんと出た。
「ただ、私は私なりに頑張っただけです」
三人の女子が目を見開く。