私はキミと仲良くなりたい

5.おいしかったご飯

それから、家に帰る前に、若葉ちゃんが家に招いてくれた。
三日食べてないんだから、ご飯食べていきなって。
空腹が限界だった私は、お言葉に甘えて、ごちそうしてもらうことにした。
私がもうしゃべれなかったから、歩いている間は無言だった。
家について、声にならない挨拶をして、ご飯を頂く。
初めて食べる家庭の味に、感動した。
お母さんが
「たくさんあるから若葉と一緒にたくさん食べてね」
と作ってくれた。
食べ終わっておいしかったと伝えると、喜んでもらえた。
声も出るようになり、いなかった間の話を聞く。
「若葉ちゃん。私が誘拐された後、どうだった?」
「それがね……。学校が大変な騒ぎになってた。入学早々誘拐だ!って」
「そうなんだ……。クラスとか荒れてない?大丈夫そう?」
「それは大丈夫そう。傷つけちゃったら悪いんだけど、『氷室グループの娘だし、しかたないよね』ってなってた」
「そうなんだ。ありがとう」
確かに、入学したばっかりの誘拐事件って、特殊だもんね……。
そうだ、葉子さんとの関係、聞いてもいいかな……。
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