俺にだけ弱さを見せろ~無口な生徒会長の過保護な溺愛命令~
「提出書類? そこはフォーマットが決まってるから、放課後に一緒に確認しよっか」

「まとめノートも、今日の放課後までに綺麗に整理して写しを渡すね。みんなで勉強がんばろうね!」

私の言葉に、皆はぱっと表情を明るくさせ、口々に感謝の言葉を言ってくれた。

「ありがとう瀬莉奈ちゃん! やっぱり瀬莉奈ちゃんは完璧な天才美少女だね!」

「本当だよ~! 可愛いし、頭いいし、運動もできるし、何でも頼りになりすぎる!」

賑やかに去っていくみんなの背中を見送りながら、私は小さく息を吐き出した。

私立桜ヶ丘学園中等部三年、常磐瀬莉奈。

周囲からの私の評価は、なぜか「何でもこなす完璧な子」だ。

……でも、そんなのは全部、間違いだよ。

私は別に、特別な才能を持った天才なんかじゃない。

テストの点数はいつだって、どれだけ死ぬ気で勉強しても97点止まり。

運動だって、どの種目もそこそこ出来るけれど、全国大会に出るような子たちには遠く及ばない。料理も手芸も絵画も、全部「人並み以上に上手くできる」けれど、何一つとして「誰にも負けない一番の武器」にはなれない。

要するに私は、ただの『器用貧乏』なのだ。

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