最後の謎は君だった
 俯いた私を見て、零はそれ以上聞かなかった。

「分かった」

 そして、答案に視線を戻す。

「先生。この答案、他の答案と違います」

「え?」

「名前のところ」

 零が答案の右上を指差した。

「ここだけ、鉛筆で一度消されてます」

 先生が身を乗り出す。

「……本当だ」

「それに、答案の端が少し折れてる。他の答案は全部きれいなのに」

「それがどうしたんだ?」

「誰かが、答案を探したんじゃないですか」

「探した?」

「はい」

< 9 / 62 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop