ほな、えっちしようか?
結局、その日は一日中なんも思い出されへんかった。

仕事が終わっても、頭ん中にあるのは昨日のことばっかり。

このまま帰れるか。

俺はパソコンの電源を落とすと、三つ向こうの席を見た。

大滝先輩は、まだ仕事をしている。

「……よし」

今日は聞く。

絶対、全部聞く。

俺は先に会社を出ると、ビルの前で大滝先輩を待った。

十分ほどして、自動ドアから先輩が出てくる。

俺を見つけると、少し驚いた顔をした。

「なんや、悠。待っとったん?」

「待ってました」

「ウチを?」

「先輩以外、誰がおるんですか」

先輩は一瞬黙ったあと、ニヤッと笑う。

「昨日のこと、そんなに知りたい?」

「知りたいに決まってるやないですか!」

「ほな――昨日と同じこと、再現しよか?」
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