ほな、えっちしようか?
店を出ると、夜風がやけに気持ちよかった。

「ほな、帰ろか」

「……はい」

大滝先輩が、俺の少し前を歩いていく。

俺はその後ろを歩きながら、何度も先輩を見てしまう。

あかん。

完全に意識してもうてる。

昨日、俺からキスした。

先輩は、それが気持ちよかったと言った。

しかも俺らは、そのあと俺ん家まで行って――。

「悠」

「はいっ!」

大滝先輩が振り返る。

「さっきから、なんでウチのこと見てんの?」

「見てません!」

「見てたやん」

「見てへんって!」

「ふぅん」

先輩が、ニヤッと笑う。

そして突然、俺との距離を詰めた。

「な、なんですか……」

先輩の顔が、すぐ目の前にあった。
< 24 / 26 >

この作品をシェア

pagetop