ほな、えっちしようか?
「な、なんですか……」

大滝先輩は答えない。

そのまま俺の耳元に顔を寄せた。
近い。

近すぎる。

ふわっと、先輩の匂いがした。

「悠」

「……はい」

「昨日は、悠ん家やったやろ?」

「……そうですね」

先輩が小さく笑う。

「ほな、今日はウチん家にする?」

「…………え?」

耳元で、さらに声を落とした。

「今度はちゃんと――」

一瞬、間が空く。

「ほな、えっちしよか?」

俺は固まった。

昨日とは違う。

今日は酔いつぶれてへん。

全部、ちゃんと覚えてる。

俺は大滝先輩を見つめた。

「…………よろしくお願いします!」

「声デカいわ!」

――終わり。
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