嘘つきな3人

送ってから、少しだけ後悔した。

時刻は2時を少し過ぎている。こんな時間だ。寝ていて当然なのに。
それでも、すぐに既読がついた。


『起きてる』


短い返事。それを見ただけで、詰まった息が少しほどける。さっきまで見ていた夢の内容は、もうほとんど思い出せない。ただ、胸の奥に嫌な感じだけが残っていた。

私はベッドを抜け出して玄関へ向かい、鍵を開けて扉を開く。廊下には、もう伊久間くんが立っていた。

「大丈夫、じゃないね」

「……怖いの」

「うん」

理由は聞かない。何があったのかも。
伊久間くんは、昔からそうだ。

私は少しだけ身体をずらして、伊久間くんを部屋の中へ招く。伊久間くんも何も言わず、その隙間から入ってきた。
< 23 / 36 >

この作品をシェア

pagetop