最強ヴァンパイアに溺愛されています!
学園へ向かう坂道は、朝の光で明るく照らされていた。
けれど美月の心臓は、昨夜の月夜の続きみたいに落ち着かない。

「ルカくんって」

「なんだ」

「学校では、いつもこんな感じじゃないよね」

美月がそっとたずねると、ルカは少しだけ眉を上げた。

「こんな感じって」

「その……優しいし、甘いし……すごく近い」

言いながらまた恥ずかしくなってしまう。
するとルカは数秒黙って、それからふっと目を細めた。

「お前にはそうなる」

「どうして?」

「特別だから」

昨日も聞いた言葉なのに、朝に聞くとまた違う甘さがある。
まっすぐすぎて、胸の奥がじんわり熱くなった。

「……美月」

急に名前だけ呼ばれて、びくっとする。

「はい」

「誰かに困らされたら、すぐ俺を呼べ」

「うん」

「呼ばれなくても気づくけど」

その一言に、思わず笑ってしまう。

「なにそれ」

「事実だ」

真顔で返されて、余計にどきどきする。
ルカは本気で言っているのだ。
自分のことをずっと気にしてくれている。
それが嬉しくて、くすぐったい。
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