最強ヴァンパイアに溺愛されています!
授業が始まっても、美月はなかなか集中できなかった。
黒板に書かれる文字をノートに写しながらも、ときどきどうしても気になってしまう。

今も見てるのかな。
そんなことを考えてしまって、またこっそり後ろを振り向きそうになる。

「白雪さん」

先生に名前を呼ばれて、びくっと肩が跳ねた。

「はいっ」

「この式、続き分かるか」

「あ……」

黒板を見て、一瞬真っ白になる。
困っていると、その時ふいに横から小さな紙が机の上に滑ってきた。

見ると、そこには答えがきれいな字で書かれている。
玲からだった。

美月ははっとして黒板を見上げ、教えられた通りに答える。

「せ、先生。次はこれだと思います」

「正解」

ほっとした瞬間、小さく息がもれた。

「助かった……」

授業の流れが戻る中、こっそり玲を見ると、玲は口元だけでやさしく笑った。
美月も小さく会釈を返す。

その直後だった。

また、あの視線を感じた。

後ろ。
振り返らなくても分かる。
ルカだ。

さっきより少しだけ熱のある視線に、胸がそわそわする。
もしかして今の見てたのかな。
玲先輩に助けてもらったところ。

そんなことを考えるだけで、なんだか落ち着かない。
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